自衛官の再就職は難しい?実体験から学ぶ失敗と成功例!

皆さん、こんにちは。

 

自衛隊を任期満了で辞める方や定年まで勤務して辞める方もほとんどの方が経験する「再就職」。

もしかしたら、自衛隊に入隊する前に、そのあたりが気になっている方もいらっしゃるかも知れません。

 

更に今現役の自衛官の方の中でも、自衛隊に入隊する前に一度確認しておきたい隊員の方もいらっしゃるでしょう。

と言う事で今回は、自衛官の再就職について、実体験を交えながらお伝えしていきます!

自衛官の再就職は思ってたより甘くない!?

まず、自衛隊を退職して再就職する為の会社選びは2種類あります。

  1. 自衛隊に紹介してもらって再就職する
  2. 自分で再就職先を探す

 

自衛隊に紹介してもらって再就職する

自衛隊の中に、民間で言うところの「職業安定所」のような部署があります。

紹介先企業も自衛官に求人を出していますので、比較的決まりやすく、就職後もこちらの事情も分かってくれます。

 

自分で再就職先を探す

もちろん自分で再就職先を探す事も出来ます(ただ、自衛隊は就職率を気にするので圧力を受ける場合もあります)。

自衛隊を退職する前から行き先が決まっていればいいですが、何も決まっていない状態で辞めるのは、あまりお勧めできません。

と言うのも、自衛隊は外に対する体裁を気にするので、恐らく色々言われます。

 

どちらにしても、自衛官って安定してるし、いざという時のための厳しい訓練もしてるし、真面目だし……だから社会に出ても通用する!ってイメージがあると思います。

でもね、現実はそんなに甘くない

再就職って、「会社に入ればいいだけ」じゃないんですよね。
元自衛官っていう肩書きが逆に足を引っ張ることもあるし、民間との感覚のズレがえぐいです。

 

 

実体験としてよく聞く「厳しさ」のリアル3選

実際に自衛隊を退職してから、いくつかの仕事を受けても、これがなかなか厳しい。

その中でも特に「キツイな」と言われるポイントを3つ紹介します。

 

① 民間企業の「空気感」がまるで違う

面接行っても、「堅すぎるね」とか「真面目すぎて浮きそう」とか言われたこと何度もある。
自衛隊では普通だった敬礼とか報告連絡も、民間では「堅苦しい」とか「融通が利かない」とマイナス評価される事もある。

 

② スキルが実績として伝わらない

自衛隊でやってたことって、たとえば「部隊の訓練計画作成」とか「装備品の管理」とかだけど、これを一般企業の職種に落とし込むのが難しい。

はっきりと資格として持っている場合は別ですが、履歴書で「何してたの?」って聞かれても、言葉選びに悩んでた。

 

③ 給料のギャップがキツイ

正直、自衛隊時代は安定してたし、福利厚生も手厚かった。
再就職したら「え、月収こんなに下がるの!?」って衝撃受けた。

見た目の給料は増えても独身の場合は生活費で半分以上無くなるし、家族持ちには手当のギャップが地獄。

 

 

なんでこんなに苦戦する?自衛官が再就職でつまずく理由

ちょっと冷静に振り返ってみると、自衛官が再就職で苦戦するのには理由がちゃんとあるんですよね。

 

「社会人経験」が実は少ない

意外かもしれないけど、自衛官って特殊な環境にいるから、一般企業でのビジネススキル(電話応対、メール、商談など)が身についてないケースが多い。

恐らく民間の方々は、自衛官はしっかりしているイメージだと思いますが、世間知らずなので、一般常識が通じません(私が再就職した会社で実際よく言われました)。

 

職種の幅が狭い

自衛隊の中では優秀でも、それがそのまま活かせる民間職って限られてる。

警備、運送、設備管理あたりがメインになりやすいから、選択肢が狭くなりがち。

ただ、これはどうしようも無いので考えても仕方ないです。

 

再就職支援が十分でないことも

もちろん、防衛省の「自衛隊再就職支援センター」もあるけど、民間の転職エージェントと比べて、どうしても紹介先が限定的になってしまうこともある。

それでも担当によりますが、親身になってくれる隊員もいるので、安心感はあるかも知れません。

 

 

実際に再就職した元自衛官の体験談

再就職1社目でぶつかった民間の壁(20代元陸士長)

辞めてすぐに受けたのは、物流系の中小企業。

体力には自信があったし、誠実に働けば通用すると思ってたんです。

でも現場で求められるのは、スピード感、柔軟な対応、そして「空気を読む」力でした。
上司から「自衛官ってこんな感じなの?」と嫌味っぽく言われたとき、正直悔しかったです。

自衛隊では正確さや規律が評価されていたけど、民間では「堅い」「冗談が通じない」と見られることもある。
最初の半年間は本当に居場所がなくて、自己否定の日々でした。

 

 

スキルも資格も通じない…じゃあ何で勝負する?(30代元陸曹)

自衛隊でやっていたのは、人員管理、演習計画、車両整備、そして災害派遣。
でもそれをそのまま履歴書に書いても、民間の人事にはなかなか伝わらないんですよね。

「マネジメント経験あり」と書いても、「部隊運営って何?」とピンとこない。

それで、ハッと気づいたんです。
「自衛官の言葉を、民間の言葉に翻訳しないと意味がない」って。

自分なりにやった翻訳例:

  • 部隊の訓練計画作成 → 業務スケジュールの立案・人員配置
  • 装備の保守管理 → 資産管理・メンテナンス管理経験
  • 災害派遣 → 危機対応・現場判断スキル

この“翻訳作業”をしっかりやるだけで、履歴書の通過率が変わってきました。

 

 

転職を重ねた結果(20代元陸士長)

1社目

最初に就職したのは、営業職。
「コミュ力あるし、自衛官として色んな人と関わってきたから大丈夫だろ」と思ってたんです。

結果は……3ヶ月で退職。完全にミスマッチでした。

毎日ノルマに追われて、先輩からは圧が強く、社内はギスギス。
自衛隊では上下関係はあっても「助け合い」があったけど、民間は成果主義。孤独感がエグかった。

 

原因①業界研究ゼロ

営業職って、ただ話す仕事じゃないんですよね。
数字、プレッシャー、競争……それを知らずに入った僕が甘かった。

 

原因②条件だけで選んだ

「給料良さそう」「勤務地が家に近い」ってだけで選んだのもNGでした。
仕事の中身をまったく理解していなかったんです。

 

2社目

またもや撃沈、でも学んだ。

次は工場の生産管理。
「黙々と作業する方が合ってるかも」と思って入ったんですが、ここも半年でフェードアウト。

仕事自体は悪くなかったけど、現場のスピードに慣れず、「そんなの常識だろ」と怒られる毎日。
民間の“当たり前”に対応できてなかったんですよね。

 

自衛官の“ズレ”を痛感した瞬間

・電話応対が苦手(そもそも自衛隊に外線電話ほとんどない)
・敬語が堅すぎて浮く
・スケジュール感覚が「日単位」じゃなくて「週単位」

全部、民間では違う。当たり前だと思ってた常識が、外では通用しない。

 

 

それでも前に進むためにやったこと【成功パターン】

とはいえ、ずっと「厳しい」「無理」って言ってても仕方ない。
実際にやってよかったこと、そして結果的にうまくいったポイントをまとめて紹介します。

 

自衛官専門の転職サービスに登録した

「マイナビミドルシニア」や「リクルート NEXT HERO」など、元自衛官向けに特化したサービスを使ったら、理解ある企業とのマッチング率が一気に上がったし、そもそも選択肢が増えた。

 

職業訓練校で資格を取った

電気工事士の資格を取ったことで、インフラ系の会社に内定ゲット。
やっぱり実際に民間で使える「手に職」って、強い。

 

自衛官仲間のネットワークを活用

同期や先輩で再就職に成功した人たちに話を聞くことで、自分に合いそうな業界や面接の傾向が見えてきた。

シンプルに同じ境遇の仲間が多いという点では、何かあっても聞けば分かる安心感はあります。

自衛隊の厚生センター

 

 

再就職を考える自衛官へ伝えたいリアルなアドバイス

これから再就職を考えている現役の自衛官、あるいは退職間近の仲間に伝えたいこと。

  • 早めに準備を始めよう
  • 「元自衛官」という肩書きにこだわらない
  • 孤独にならないこと

 

早めに準備を始めよう

退職1年前から動いてOK。というか、それくらい余裕を持ったほうがいい。

自衛隊の任期満了の期限は決まっているので、ただ漠然と過ごすのではなく、自衛隊を退職したらどうなるか、どうしたいのかをはっきりさせておく。

 

「元自衛官」という肩書きにこだわらない

大事なのは、次の職場でどう活躍できるか。

当然周りからは元自衛官として見られるけど、自分が無理に自衛隊を背負う必要は無い。

元自衛官らしくではなく、自分らしく生きていく事を意識しよう。

 

孤独にならないこと

情報を集める、人と話す、誰かに相談する。これ、地味だけど超重要。

自衛隊時代の訓練の厳しさを思えば、大抵の事は大した事無い!

 

 

まとめ

いかがでしたか?

 

今回は「自衛官の再就職は難しい?実体験から学ぶ失敗と成功例!」と題して自衛官の再就職事情がどんな感じかを実体験や身の回りの隊員の情報を基にお伝えしました。

 

「自衛官=手に職があって再就職が楽」なんてのは、昔の話であり、正直幻想です。
自衛官としての経験は確かに価値があるけど、それをどう“民間語”に翻訳するかがポイント。

 

俺自身も最初は苦戦したけど、少しずつ行動を変えていくことで、自分に合った職場にたどり着くことができました。
もし今、「辞めたらどうしよう」と悩んでいる人がいたら、この記事がそのヒントになれば嬉しいです。

いつもありがとうございます!

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