皆さん、こんにちは!
一般の方々にとって、謎に包まれている自衛官の私生活。
普通の一人暮らしだと、身の回りの事は自分でやりますが、自衛官の場合も基本的に自分の事は自分でやります。
自衛官の食事などは自衛隊が提供してくれますが、洗濯やアイロンなどは全て自分でやります。
特に男性の一人暮らしだと、洗濯はしてもアイロンまではしない方が多いのでは無いでしょうか。
自衛官の場合は、身だしなみについて厳しく見られるので、アイロンは必須の作業になります。
特に自衛官の場合は、カッターシャツのアイロンはもちろんですが、普段訓練で来ている迷彩服もアイロンがけをします。
というか陸上自衛官のほとんどは、アイロンがけの99%迷彩服のアイロンがけです。
そしてあのゴツゴツした生地にアイロンがけをするのは、色々とコツがあります。
「自衛官が教えるアイロンがけのコツ」って興味ないですか?
という事で今回は、自衛隊でアイロンがけが重要な理由やアイロンがけのコツなどをご紹介していきます!
なぜ自衛隊でアイロンがけが重要なのか
――これ、自衛官あるあるの質問です。
実は自衛隊において、アイロンがけは“できて当たり前”のスキル。
え、そんなに重要?と思うかもしれませんが、アイロンがけは単なる作業じゃなくて、自衛隊生活の基本であり、心構えや規律を叩き込むための重要なトレーニングの一環なんです。
この記事では、元自衛官の筆者がリアルな体験を交えつつ、「なぜ自衛隊でアイロンがここまで重要なのか?」をカジュアルに深掘りしていきます!
自衛隊では制服や作業服(戦闘服)を常に“ピシッと”させておくのが基本。
なぜか?それは「自己管理力」と「集団行動における統一感」を養うため。
たとえば、朝の点呼や訓練前、上官からの服装チェックが入るとき、シャツの折り目がなかったり、ヨレヨレのズボンだとそれだけで指導対象。
場合によっては「集合時間の30分前に集合してアイロンがけやり直し」なんてこともザラにあります。
これは見た目だけの問題ではなく、「些細なことにも気を配る」「自分の状態を管理できる」という戦場でも必要な基礎能力を養うために存在する文化なんです。
アイロンがけ重要な合理的理由
自衛隊は“最悪の状況”を想定して行動する組織。
だからこそ、日常のルーティンにも厳しさが求められます。
アイロンがけ=自己管理
服装点検=小さな異常の発見
清潔な見た目=仲間への敬意と信頼
一見ただの“見た目チェック”ですが、そこには「小さなことをおろそかにしない」というプロ意識の基礎が詰まっているんです。
これを徹底することで、訓練でも実戦でもミスを減らす「精度の高い行動」が可能になります。
新隊員教育でのアイロン指導
筆者の新隊員教育時代、初日に教官から渡されたのがアイロンとアイロン台。
「これ、毎日使うからな。甘く見んなよ」と一言。
最初は「え、冗談だよね?」と笑ってました。
そしてその時の新隊員全員がアイロンがけをした事がありませんでした。
でも、翌日からは毎晩、洗濯→干す→アイロン→たたむ、の繰り返し。
しかも、教官はチェックの鬼で仕上がりに妥協は許されません。
シャツに1mmでもシワがあると「やり直し」。
アイロン台の数も限られているので、なかなか自分の順番が回って来ず、深夜に共有スペースで何人も並んでアイロンかけてる光景は、ちょっとした修行場。
中には、熱でシャツを焦がしてしまって怒られ、涙目でアイロンかけ直してる同期もいました(笑)。
現場で叩き込まれた!アイロンがけの基本ステップ
新隊員教育で最初に叩き込まれるのが「アイロンの基本」――つまり“型”です。
- シャツはまず襟から。ここをしっかりすると全体が締まる。
- 次に袖口→肩→身ごろ。順序を守ることでシワが出にくい。
- パンツはセンターラインを意識して。前後の折り目が命。
ポイント
- アイロンは押し付けず、すべらせる
- 水スプレーやスチームをうまく使う
- アイロン台の高さは腰に合わせる
この「型」を守るだけでも、仕上がりは格段に変わります。
元自衛官が教える“素早く・美しく”仕上げるためのコツ5選
①ハンガー干しでシワ予防
洗濯後すぐに形を整えて干せば、アイロン時間が半分に。
②アイロン前に全体チェック
汚れやほつれがないかを確認しておくと、後戻りが減る。
③折り目にスチーム+手アイロン
スチームを使って折り目をしっかり押さえれば、1日中キープ!
④軍手で“布伸ばし”
軍手を使って両手で服を広げると、シワが取れやすい。
⑤タイマーで“時間区切り”
10分以内に終えると決めると、無駄な動きが減って集中できる。
これらのコツは、ただの時短ではなく「段取り力」と「効率思考」を養う訓練でもあります。
やりがちミスとその対処法
慣れない時のアイロンに失敗はつきもの。
焦がした、シワが消えない、時間が足りない…。
そんなとき、自衛官はこう動きます。
- 焦がしたとき: すぐ水に浸して応急処置。目立つなら予備服に交換。
- 時間切れ: 完璧を目指さず「見えるところだけ」優先的に整える。
- スチーム切れ: 湯気の出るやかんやコップで代用。応急措置でも工夫するのが大事。
筆者も一度、点呼5分前に制服を床に落とし、泥だらけに。
とっさに水で拭いてストーブの前で乾かし、ギリギリ間に合わせたときは本当に心臓バクバクでした。
自衛隊ではアイロンが訓練?その理由とは
アイロンも訓練の一環
自衛隊では“自分を整える”ことが、任務遂行の基盤。
その第一歩が「服装を正しく整えること」です。
制服のシワ一つ、折り目の角度一つで、上官からの評価がガラリと変わります。
これは「小さなことに気づく力=危機管理能力」に直結しているためです。
そして隊員一人一人がピシッと揃った服装でいると、組織としての規律も整っているというか整っていると思える事が大事になります。
また、訓練中に突然点検が入ることもあり、アイロンがけが不十分だと、
- 全員でやり直し
- 腕立て伏せ
- 班長からの長時間説教
…なんてこともザラです(体験談)。
ちなみに、これがレンジャー訓練中だと、服のシワの数✖️10回の腕立て伏せをさせられていました!
日常にも使える!自衛隊式「段取り力」の活かし方
自衛隊を辞めた後でも、「アイロンがけの習慣」は役立ちます。
- 朝の時間を有効に使えるようになる
- 自分の身だしなみに自信が持てる
- 段取りよく物事を進められるようになる
さらに、清潔な服装は第一印象を左右する最大の武器。
アイロンがけは「他人に敬意を払う」姿勢そのものでもあります。
家族に「今日、シャツきれいだね」と言われたら、元自衛官としてはちょっと誇らしい気持ちになります(笑)
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「元自衛官が教えるアイロンがけのコツ!自衛隊でアイロンが超重要な理由とは?」と題して、自衛隊でのアイロンがけの重要性やアイロンがけのコツなどもお伝えしました。
アイロンがけは、自衛隊にとって単なるルールではなく、「日々を整える」という心の訓練でもあります。
小さなシワを見逃さない。
失敗を糧に次へ活かす。
それが、過酷な環境での生存率を上げる“準備力”につながるんです。
自衛官のアイロン術を取り入れれば、私たちの毎日ももっと丁寧で整ったものになるかもしれませんね。
いつもありがとうございます!
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